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    パソコン廃棄が与える環境問題

     環境問題は重要な問題である。
     私たちは、日々、物を使い、いろいろなものを消費している。先進国では当たり前になったパソコンもその一つ。それらのパソコンの廃棄の仕方一つで、環境に大きな影響を与えることになるのだ。
     
     中国南部の広東省の村・グイユには日本や米国から電子・電気廃棄物(E廃棄物)が押し寄せるという。
     大人の背丈ほどに積み上げられたパソコンや周辺機器の基板が道端で雨ざらしになっており、テントで女性たちがバケツに部品をより分ける。鉄や銅、金の希少金属を取り出すリサイクルは全て手作業だという。
     
     民家の裏から黒煙が立ちのぼり、川は廃液が垂れ流されてどす黒いという。地元の大学の調査で村の子供の8割以上は血中の鉛濃度が高い「鉛中毒」の状態と分かったというのだ。住民も不安から飲料水は村外の給水車に頼っているほどだ。
     しかし、地元住民は年間5.5億元(約82億円)以上の収入と、5万人以上の働き口をもたらしているため、悪環境でも作業を続けている。
     
     環境汚染を懸念する中国政府は中古パソコンなどの輸入を禁止しているが、村には連日、E廃棄物を満載したトラックが100台以上行き交うという。
     
     これらの問題に関し、メーカーに、メーカーが積極的に回収しなければ廃品回収業者らを通じて輸出され、海外でごみ問題を生む恐れは当時から指摘されている。
     社団法人・電子情報技術産業協会は昨年、「308万台」の古いパソコンが輸出されていると推定。しかし、実態は分からない。
     メーカーのリサイクル事業の推進団体は回収率の予測を始めたものの「実情とかけ離れ過ぎる」と、2回の調査でやめてしまったという。
     
     私たちは消費する電気製品など、使い方、廃棄の仕方まで考えるべきなのだろう。
     
    (資料: 2007年3月25日 毎日新聞 『ネット君臨 第2部 IT立国の底流 ④』)

    イラク駐留米軍「撤退」法案可決

     米下院で23日の本会議でイラク駐留米軍の戦闘部隊を遅くとも「2008年9月1日まで」に撤退させることを盛り込んだイラク戦費を柱とする07会計年度補正予算案を、賛成218票、反対212票で可決された。上下両院を通じてイラクからの撤退期限が明記されたのは初めてである。
     しかし、これに対し、ブッシュ大統領は、議会を通過した場合は拒否権を行使する考えであるという。
     補正予算案はイラク戦費が柱で、総額約1240億ドル(約15兆円)になるという。
     
     一方、イラクのタリク・ハシミ副大統領は、イラク国内の宗派抗争を沈静化させるためには、スンニ派武装勢力を国民和解のプロセスに取り込むことが重要で、和解実現には武装勢力が敵視する駐留多国籍軍の「撤退に向けた日程表」が早期に示される必要がある。ただし、イラク治安部隊の能力が不十分なままで多国籍軍が撤退すれば、治安の空白状態が生まれるため、撤退までに包括的なイラク治安部隊の訓練が必要で、「1年か、2年かかる」と、24日の記者会見で語った。
     
     駐留多国籍軍の撤退の日程表により、今後のイラク国内の情勢はどうなるのか。
     
    (資料: 2007年3月25日 毎日新聞 『イラク撤退法案可決 米下院 大統領、拒否権行使へ』
             2007年3月25日 読売新聞 『米下院「イラク撤退」可決 「来年までに」撤退を設定 大統領、拒否権発動を明言』『イラク撤退「日程表を」 副大統領 スンニ派取り込み訴え』)

    日本の抑止力

     日本で核保有論議が高まった時、米国や韓国、中国で反発が起きた。「日本が軍事国家に向かう」と思ったのかもしれない。
     
     日本にとって、独自の核保有が得策でないとすれば、
    1. 核と通常戦力による米軍の抑止力の強化
    2. ミサイル防衛(MD)システムの整備
    3. 敵基地攻撃能力の保有の検討
    の3点の抑止力があげられるという。
     
     もし、有事の際、仮に米軍が朝鮮半島で核を使う場合、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)搭載の原潜を使う選択肢が有力である。なぜなら、破壊力が強く、命中精度の低い大陸間弾道弾(ICBM)は、民間人の被害が大きすぎるためであり、原潜であれば、徐々に目標に近づくことで軍事的圧力をかけつつ、外交交渉を行う時間的余裕があり、さらに、目標に接近すれば、より命中精度の高い核搭載の巡航ミサイルを使う選択肢をもてるからだという。
     しかし、こんな分析もある。
     核兵器に頼らずとも、米海空軍の攻撃機や巡航ミサイルなどの通常兵器で十分だということだ。そもそも核は強力すぎるため、「使えない兵器」とも呼ばれる。
     
     軍事上の抑止には、
    • 攻撃に対する厳しい報復攻撃を準備することによる「懲罰的抑止」
    • 相手の攻撃の無力化や自国の損害の大幅軽減による「拒否的抑止」
    の2種類がある。
     いってみれば、核兵器は「懲罰的抑止」で、MDは「拒否的抑止」であり、この「懲罰的抑止」と「拒否的抑止」を組み合わせることによって、抑止効果はさらに高まるのだ。
     
     日本は現在、MDを進めている。
     このMDには、メリットもあり、デメリットもある。
     海自のイージス艦から発射されるSM3は防御範囲が広く、2~3隻で日本全域を防御できるが、一度に同じ地域に多数撃たれれば、迎撃率は下がる。
     空自のPAC3の防御範囲は半径15~20キロと極めて狭く、東京、大阪など人口密集地や原発など重要施設の防御を優先せざるを得ないという。
     さらに、政府が04~11年度の8年間で整備するMD経費は、SM3(4隻分)、PAC3(16高射隊分)、警戒管制レーダー(FPS-5)などを含め、総額8000億~1兆円に上るという。日米両政府が14年度を目標に共同開発している次世代型の海上発射型迎撃ミサイルを導入する場合、経費はさらに拡大することになる。
     
     財政面も深刻である。軍事面にも米国との同盟は重要さを増しているようだ。
     
    (資料: 2007年3月23日 読売新聞 『核の脅威 第3部 日本の抑止力 ④』)

    格差社会問題 in 中国

     格差社会が迫りつつある日本。多くの日本人はその格差の「下の部分」の恐怖に襲われている。
     そんな格差社会に怯えているのは日本だけではない。現在、世界でも最も憩いのある中国も格差社会に苦しんでいる。
     
     中国のうそうぶの人口は8億人余り。その8億の民が苦境にあえいでいる状況を想像すれば中国政府が抱えている問題が少しは理解できるかもしれない。いってみれば、日本人の人口の約7倍の人々が苦しんでいる状況だ。これは、想像を絶するかもしれない。
     昨年の中国のGDP(国内総生産)成長率は10.7%。この高度成長の陰で、農村部の住民はますます発展から取り残されているという。中国では、所得格差は主に都市と農村の格差を意味し、そのギャップは広がる一方だというのだ。
     しかも、所得の不平等などを表す指標「ジニ係数」が0.4を超えると警戒が必要とされているが、中国はすでに、0.496に達している。
     これらのことから、政府は対策を急いでいる。12日間の日程を終えて閉幕した全国人民代表大会で、
    • 農民に最低限の生活を保障するため、農村部への財政支出を15%増やし、500億ドル規模にする
    • 農村部の子供は中学3年まで学費を免除
    • 医療関係予算を87%増の40億ドル相当にする
     こうした格差是正措置が打ち出されているのだ。
     
     一方、フーチンタオはこれまでに、農業税の廃止を実施。この措置の効果として、公式統計によると、中国各地で起きた草の根レベルの抗議行動は05年の2万6000件から、昨年には2万3000件に減り、全件数に占める農村部の抗議運動の割合は、05年以前は60%だったのに対し、今では21%に減っているという。
     しかし、それでも今後、今まで以上に農村対策を急ぐ必要がある。今年の推定求職者数は、マレーシアの全人口にほぼ匹敵する2400万人にのぼる。「900万人分の雇用創出」という目標をなんとしても達成しなければならないという。
     
     いまだに多くの農民は医療保険に加入しておらず、現金の80%以上を医療費にあてているという。高価な薬や入院費で家族を破産させるよりは、家で静かに死ぬことを選ぶ農民も多いという深刻な状況が続いているというのだ。
     
     中国の格差問題は深刻になるのか、それとも、改善していくのだろうか。
     
    (資料:Newsweek 2007.3.28 『ニューディールが中国を救う』)

    核保有論議

     昨年10月9日の北朝鮮の核実験後、日本では核保有論議に火がついた。
     その核保有の最大のメリットとして、
    • 日本が自前で圧倒的な報復能力を持ち、抑止力を確保すること
    • 「核保有=大国」として国際社会ににらみをきかせ、外交力が増すこと
     さらに、核保有の議論自体が、北朝鮮や中国へのけん制になるとの指摘も多い
     しかし、デメリットとして、
    • 日米同盟の破綻
    • 核不拡散体制の崩壊
    • 周辺諸国の核武装
    などがあげられる。どのデメリットも大きい問題だろう。
     
     しかし、もし日本が核保有、自主防衛を選択した場合、米国との関係は悪化。
     現在、年約4.8兆円の防衛費は2倍以上に跳ね上がり、北東アジア全体が不安定化。さらに、核保有は核拡散防止条約(NPT)2条の「非核国は核兵器を製造しない」との規定に違反するため、日本はNPT脱退を余儀なくされ、国際社会から孤立。
     さらに、日本が原子力の平和利用を条件に米国、カナダ、豪州などと締結している2国間の原子力協定に違反するため、ウラン輸入が遮断される公算が大。日本の電力の約3割を供給する国内55基の原子力発電所は早晩、稼動不能に。
     しかも、貿易や海外資産の一部停止・凍結、人的交流の停止など、国連安全保障理事会や関係国から制裁を科される可能性も大きい。
     
     こんな状況になることが予想されるという。
     核保有の向こうには、原爆被爆国という説得力はなきに等しくなってしまうだろう。
     こんな状況になってしまうことへのさらなるメリットがあるのだろうか。
     
     核保有論議に火をつけ、保有有りきで進めていく方の国際情勢・日本のその背景や展望やメリット・デメリットはどうなのだろうか。
     冷静な判断か、それとも感情的なものなのか。
     
    (資料:2007年3月21日 読売新聞 『核の脅威 第3部 日本の抑止力 ②』)
     

    イラク戦争、開戦4年

     全米各地でブッシュ政権のイラク政策に反対するデモ行進が19日、繰り広げられた。
     シアトルでは1500人が市内中心部を行進。サンフランシスコでは、イラクでの戦闘で死亡した約3200人を追悼するため白いシーツに身を包んで路上に横たわったデモ参加者57人が逮捕されたという。
     
     一方のブッシュ大統領は、米軍増派で治安情勢に進展が見られると指摘する。一方、作戦の成功には「数日や数週間ではなく何ヵ月もかかる」と述べ、引き続き米国民に忍耐を求めた。
     さらに、「勝利は可能だ」と改めて訴え、早期撤退を否定。
     
     イラク戦争の開戦から4年の19日の米国の出来事である。
     
     広島市の平和記念公園にある被爆アオギリは、原爆で焼けながらたくましく行き続け、被爆者に勇気を与えた木。その苗木や種は、平和を願う象徴として国内各地だけでなく、チェルノブイリ原発事故の被災地・ウクライナや、欧米、アフリカなど世界各国に渡っている。
     その被爆アオギリ(苗木)を持って、西谷文和さんはイラク北部ハラブジャを訪れ、届けた。
     ハラブジャは、クルド人が多く居住し、88年にはフセイン政権から毒ガス攻撃を受け、約5000人が死亡。地元では、原爆被害を受けた広島と、ダブらせて、「ハラブシマ」と呼ぶ人も多い。毒ガス被害の後も相次ぐ戦争による混乱で、町全体が疲弊しているという。
     その今も混乱が続く地に、被爆国から平和を祈る心が伝えられた。
     ちなみに、イラク国内に届けられたのは今回が初めてだそうだ。
     
     平和を願う……このことは、多くの人々の共通点にあるだろう。平和への手段には、いろんなやり方があるのだろうが、根本は皆同じなのではないかと思う。しかし、平和への手段のレールがどこかで脱線してしまい、そこからゆがみが生じて、悪循環にはまり込んでしまっているように感じる。
     今一度、根本に戻り、冷静になって、見つめなおすべきである。
     
     多くの人々の勇気ある行動を無駄にしてはいけない。そして、無視してはいけない。
     
    (資料: 2007年3月21日 毎日新聞 『イラク政策批判 全米でデモ行進』『米大統領 国民に忍耐求める イラク開戦4年で声明』『開戦4年「イラクのヒロシマ」毒ガス被害の町へ 被爆アオギリの祈り』)

    郵便屋の重要さ

     混迷を極めるイラクの首都バグダッドで、人々に手紙を送り届ける郵便屋さん。その一人を追った『郵便屋さん、今日もバグダッドを走る!』の記事は、実に心に響いた。
     悪臭を放つごみ、いつ起きるかわからないテロ、手紙の届け先に人がいない……など、極めて危険で不安定で、不確実な状況の中、人々にその手紙を送り届け続ける。その郵便屋さんがいなければ、手紙を読む人がいなくなってしまうのだ。
     単なる一つの手紙でも、送る人、受け取る人にとっては、とても大切な手紙、ましてや、混迷を極めるイラクでは唯一の安らぎになるかもしれないのだ。
     
    (資料:COURRiER Japon 3.15.2007 #031 『郵便屋さん、今日もバグダッドを走る!』

    危険な場所から脱出する人々

     やはり、イラクはまだ危険極まりない。
     
     アメリカがイラクに侵攻した03年以降、すでに推定230万人が国外へ脱出したという。国内にも、約170万の避難民が残っている。シリアとヨルダンには約200万、エジプトには13万、イランには5万のイラク難民がいるそうだ。さらに、スウェーデンにも06年だけで9000人のイラク人が難民申請を出し、その90%が受け入れられている。アメリカ政府は03年以降、イラク人を466人受け入れたそうだ。
     最近、米国務省は、再定住プログラムに7000人のイラク人を受け入れると発表。
     
     しかし、そんな中、国外脱出は家族を離散させるだけでなく、イラク国内の空洞かも招いているという問題が浮き出てくる。医師や技術者、管理職や公務員といった有能な人々が流出しているわけだ。
     
     そんな状況のイラク。とても楽観視できない。
     
    (資料:Newsweek 2007.3.21 『残るも地獄、去るも地獄』)

    さらに 増派

     またもや、イラクの米軍増派らしい。
     
     イラクへの米軍増派の一環として、新たに陸軍の航空旅団約2600人の派遣が、ゲーツ国防長官により承認されたという。
     これにより、増派規模が7200人増えて、計3万人に迫ったという。
     
     これにより、民主党主導の議会を刺激しそうだ。
     
     (資料:2007年3月18日 毎日新聞 『米軍増派3万人に迫る』)

    北朝鮮に秘密工場が3つも

     麻薬の問題は、世界中どこに行っても存在するようで、ここ日本も深刻な問題となっている。
     その麻薬が作られる場所も世界中であり、アジアや南米などは特に存在しているような気がする。
     現在、核問題で騒がれている北朝鮮も例外ではない。
     警察庁が、ウィーンで開催中の国連麻薬委員会で報告した。
     
     北朝鮮国内に覚せい剤を製造する「秘密工場」が少なくとも3つある疑いが強い
     
    ということだ。
     この「秘密工場」があるとみられる場所が、
    • 清津
    • 元山
    • 南浦
    であるという。
     
     これらの工場で麻薬が作られている疑いがあるというのだ。
     麻薬を使う側はやめられなくなるため、麻薬の需要が減らなく、闇取引も横行する。しかし、麻薬常用者は退廃していく。
     
     深刻な状況はさらに深刻になるという悪循環のサイクルにはまっている。
     
    (資料:2007年3月17日 読売新聞 『北に覚せい剤3工場 警察庁が国連報 一部は日本旧製薬施設?』)

    英国内・米国内で不満大

     イラクは深刻な状況にある。
     
     多くの人々は、深刻であると感じているだろう。
     その深刻な状況はイラクだけではない。
     
     英国では、イラクで死亡した英兵の家族が苦しんでいる。貧弱な装備により犠牲者が増えていると主張、国防省を相手取った訴訟を検討する動きも出ており、ブレア政権への批判を強めている。
     同国では歴史的に軍人家族が政府に反旗を翻すのは異例で、軍人家族の反発がこれほど広がるのは英軍史上、初めてだそうだ。帰国後に兵士が十分な医療検査を受けていない点などといった政府の過失の追求もされそうだ。
     
     一方、米国では、米紙ワシントン・ポストとABCテレビが2月下旬に実施した世論調査によると、ブッシュ政権と民主党のどちらのイラク政策を支持するかの設問で、ブッシュ政権34%に対し、民主党が54%。撤退支持派は現状維持派を上回った。
     さらに、米国防総省の集計によると、03年3月の開戦からの米兵死者数は(13日現在)3192人となっている。
     
     英国も米国とも深刻な問題となっているイラク問題であるわけだが、日本も他人事ではない。
     
    (資料:2007年3月15日 読売新聞 『英兵遺族が政府批判』
            2007年3月15日 毎日新聞 『開戦4年 ブッシュ政権 剣が峰 犠牲3000人 撤退論退け増派』)

    英国が世界初か

     世界初、国が削減量を法制化か。
     
     「いったい、何が」とお思いだろう。
     
     13日、地球温暖化を巡り英政府は、50年までに二酸化炭素(CO2)排出量を1990年比で6割削減することを義務付けた気候変動法案を発表したのである。
     法案では、20年に排出量を26~32%削減する中間目標を設定し、5年おきに予算を編成し、独立機関の気候変動委員会が政府に助言する一方、CO2削減の達成度を評価する。
     
     今秋、国会に法案を提出するという。
     
     英国の取り組みの迅速さ。日本も負けていられないのでは。
     
     (資料:2007年3月15日 毎日新聞『CO2排出 6割削減 義務付け 英、世界初の法制化』)

    帰還米兵の苦しみ

     イラクとアフガニスタンから帰還した米兵のうち3割が、治療の必要な「心の病」と診断されているという。
     米カリフォルニア大サンフランシスコ校などの研究チームは、2001年9月~05年9月に退役軍人省の医療施設を受信した約10万人の記録を分析。
     約2万6000人が精神疾患と診断され、心的外傷後ストレス障害(PTSD)が最も多い約1万3000人。厳密な精神疾患以外に対人関係の問題なども含めると、全体の31%が精神的治療が必要という。
     さらに、患者で目立つのは18~24歳の若手。40歳以上に比べると精神疾患の発症率は47%、PSTDの発症率は72%も高いという。
     
     イラク、アフガニスタン問題の泥沼化で苦しんでいる米国。国内でも苦しんでいる。
     
     (資料:2007年3月14日 読売新聞『イラク、アフガン帰還米兵 3割「心の病」』)

    シラク仏大統領

     フランスのシラク大統領は4月22日の大統領選挙に出馬しないことを表明した。
     11日夜、エリゼ宮からテレビ演説し、「別の方法であなた方に仕える時が来た。新たな任期は求めない」と語った。
     
     シラク大統領は、1962年、ポンピドー首相の官房秘書室となる。1967年に下院議員に初当選して政界に進出。首相を2度、77年からパリ市長を18年務めた後、95年に大統領に初当選し、02年に再選。03年のイラク戦争では武力による解決を非難して米国への反対を貫き、国際政治に大きな影響を与えた。
     一方、95年から96年にかけてムルロワ環礁など6回の核実験を強行、日本や南太平洋諸国の反発を招いた。国内では、05年春の国民投票で欧州憲法を承認させることが出来ず、同年秋の移民系住民による郊外暴動では充分な対応が出来ず、支持率低迷を招いた。
     
     大統領を2期12年、首相を2回。その政治路線は伝統を重んじ、福祉などの社会政策に配慮した「寛容な保守主義」であり、米国流の経済至上主義の自由競争に対しては警戒感を隠さない。
     仏政界に40年以上君臨してきたシラク大統領は、5月16日の任期切れで政界から引退することが確実となった。
     
     イラク戦争に対する反対、そのフランスの立場、シラク大統領の存在感は国際情勢を見る中でも、際立って大きかったのを覚えている。米国一国主義に警鐘を鳴らし、多極化世界の必要性を強調したシラク大統領のあの当時の姿勢は実に大国としての責任を担う自信の表れだったように感じる。
     
     そのシラク大統領、最近では支持率低迷に苦しんでいる。あの当時の輝きは今はもう感じられないのが残念なところである。
     フランスの次期大統領は誰になるのか。
     まぁ、それはともかく、まだ、シラク大統領任期は残っている。「シラク大統領、残りの任期を全うしてください」と言いたい。
     
    (資料:2007年3月13日 毎日新聞『シラク大統領引退へ』『歴史見直し 仏を相対化』
             2007年3月13日 読売新聞『シラク仏大統領 3選不出馬 表明』)

    「核」の脅威再び

     核の脅威は広がる一方なような気がする。
     
     1945年7月、米国はニューメキシコの砂漠で核実験を成功させた。49年にはソ連が核を保有。だらに、52年に米国が水爆実験に成功すると、ソ連も53年に成功。57年には米国に先んじてソ連が大陸間弾道弾(ICBM)を開発した。
     イギリスは45年の米国の核実験にも参加しており、米国の核兵器の共同開発であったが、52年に独自に原爆実験を行い、57年には水爆実験に成功。
     フランスでは、58年にド・ゴールが「フランスの栄光」をスローガンに掲げて登場すると、急速に核武装に踏み切った。そして、中国が原爆実験を行ったのは64年10月16日。
     いずれにしても、60年代には国連常任理事国の5大国がすべて核保有国になったわけだ。
     
     70年代にはイスラエルが事実上の核保有国とみなされ、インドも74年に原爆実験、パキスタンも88年ごろに核保有国となった(両国とも正式には98年)。
     スウェーデンは、核爆弾のパーツをほぼ完成させ、国家的危機に際してすぐに完全な核兵器にする体制を80年代までに完成。スイスは濃縮ウランのシステム設計を行い、プラントを密輸入していた。韓国も「純粋な科学的研究」を理由に兵器級のプルトニウムをため込んでいた。噂のレベルだが、台湾も70年代うに技術を完成させ、現在も核を保有しているとの話もあるという。
     その他、スペイン、トルコ、ブラジル、アルゼンチンにも冷戦期に密かに核開発を継続。南アフリカは実際に核弾頭を保有していたことが明らかになっているという。
     
     そして、現在、北朝鮮も核保有国に。
     
     核の拡散のドミノがこれ以上拡がってはいけない。逆に核の縮小の方向に進めねばいけないことは、わかっているのだろうが……。
     
    (資料:SAPIO 2007.3.14 『例外的な平和の60年の終焉と新たな「核の時代」の到来を今こそ直視せよ』)
     
    つづく

    軍の質

     2月、総額1890億ドル相当のロシア軍再建計画が発表された。「革命的」な新型ICBM(大陸間弾道ミサイル)や潜水艦、航空母艦、早期警戒レーダーシステム、謎のベールに包まれている「第5世代」戦闘機の開発をうたっている。
     大国ロシアの復活を目指すロシア。大国の座を取り戻すには、世界最強クラスの軍事力(またはそのイメージ)が必要になる。
     しかし、ロシアには大きな問題が立ちはだかっている。それは、徴兵される若い兵士の質と軍内部のいじめ、士官クラスに蔓延する汚職である。
     06年の新兵1万1000人の30%強は「精神的に不安定」で、10%は薬物やアルコール依存症、15%は病気または栄養不良だという。さらに、新兵の25%は父親の顔を知らず、3%は孤児だったという。
     
     やはり、一番の難題は、倫理になってくる。技術が高くても、それを使う側の質が高くなければ、世界からも国民からも支持されないのだから。
     
    (資料:Newsweek 2007.3.14 『牙をむいた ロシア軍のアキレス腱』)

    地球温暖化防止条約

     来年から地球温暖化防止条約の京都議定書が定める約束期間に入るわけであるが、日本は2012年までの5年間平均で二酸化炭素の総排出量を90年比で6%削減しなくてはならない。
     この目標数値達成は尋常な手法では極めて難しいのが現実であるだろう。有効な温暖化対策を採るのなら、人間活動に由来する二酸化炭素の排出量を早期に半分以下に抑えなくてはならないという。
     
     この温暖化に対処しようと、イギリス政府は地球温暖化の経済的影響に関する「スターン報告書」を発表。将来被る温暖化の被害とその対策費用を考えれば、早期に化石燃料に依存しない社会に移行する方が経済的に有利であり、新たなチャンスも生まれると指摘した。
     
     科学技術文明研究所所長の米本昌平氏は、核戦争の脅威と温暖化の脅威は
    1. 脅威が地球大
    2. 各国の経済政策と連動している
    3. 脅威の実態の確認がきわめて困難である
    以上の3点で似ていなくもないと指摘する。
     そして、核戦争の脅威と温暖化の脅威には、大きな違いがあるという。前者が悪性の脅威だとすれば、後者は良性の脅威というのだ。なぜなら、脅威に抗して我々が努力すればするほど、未来に現れるのは核兵器や戦車群ではなく、知恵と技術を結集した究極の省エネだというからである。
     
     日本は世界でも、トップクラスの省エネ技術を持っているが、電気の使い方など人間の行動に課題があるだろう。しかし、世界的に見ると、やはり、日本一つの国だけで取り組んだとしても限界がある。米国はもちろんのこと、現在、最も勢いのある中国やインドなどといった国々が協力しない限り、温暖化の加速を落とすことは極めて厳しい。
     京都議定書は一つの手段であるが、どうしたら自然環境を守ることにつながるのだろうか。各国が動き出す、それも、必死になる方法は。
     
    (資料:2007年3月11日 毎日新聞『時代の風 温暖化と気候安全保障』)

    イラク安定化会議

     イラクの安定化に向けた国際会議が10日、バグダッドで開催された。
     
     イラク安定化国際会議の参加予定国・機関として
    《周辺国など》
    • イラン、シリア、サウジアラビア、ヨルダン、トルコ、クウェート、エジプト、バーレーン
    《国連安保理常任理事国》
    • 米国、英国、フランス、ロシア、中国
    《国際機関》
    • アラブ連盟、イスラム諸国会議機構、国連
     
     米国が敵対するイランやシリアと初めて同席し、イラク情勢を協議。
     
     安定の方向に進むきっかけとなるか。
     
    (資料:2007年3月10日 毎日新聞『「干渉」緩和に期待』)

    スイスでクラスター爆弾禁止の動き

     ベルギーに次いで、スイスでも動きが起こっている。
     不発弾によって民間人に多くの犠牲が出ているクラスター爆弾を禁止する法律を作ろうという動きが、スイス国民議会(下院)で進められている。
     急進民主党のジョン・デュプラ議員が05年12月に発議した議員提案に基づくもので、クラスター爆弾の開発や生産、入手、譲渡、貯蔵などを禁じる条項を、同国の兵器体系を定めた「軍備法」に加える法改正を求めている。
     
     スイスでは否定的な意見が多かったというが、しかし、
    • スイスも参加する、有志国で禁止条約作りを目指す「オスロ・プロセス」が先月動き出したこと
    • 昨夏のレバノン紛争で、レバノン南部に残された約100万発の不発弾による甚大な被害
    など、これらのことが、スイス世論にも、議会内にも、影響を与えたという。
     
     現在、スイス軍は、イスラエル企業とのライセンス契約に基づいて国内で生産されたクラスター爆弾の親爆弾20万発を保有しているという。親爆弾には12~84発の子爆弾が収納されており、子爆弾は総数で約1000万発に達すると推測されている。
     
     クラスター爆弾による被害が減少に向かうための努力がスイスでも強くなったというわけだが、先の法律、そして、クラスター爆弾禁止という道筋が確保されるだろうか。
     
    (資料:2007年3月7日 毎日新聞『STOPクラスター 禁止法 スイスでも』)

    人身売買

     人身売買……この問題は深刻である。
     アラブ首長国連邦でも深刻な問題となっている。米国務省が昨年公表した報告によると、人身売買によって性産業に従事させられている女性だけでも、UAEで1万人に上り、10代の少女も少なくないという。
     経済の飛躍的な成長に合わせて、人身売買被害者が急増。多くは、ウズベキスタンなど旧ソ連圏の国々や東欧、アフリカなどの女性で、店員やメードの仕事を紹介すると言われて多額の斡旋量を払った揚げ句、売春を強要させられたり、ブローカーがろくな職を紹介しないまま姿を消したりする。
     
     「現代の奴隷制」ともいわれる人身売買は、中東でも深刻な社会問題となっており、特に急速な経済発展を続ける湾岸諸国は、女性被害者の有力な“送り先”の一つとなっている。
     
     人身売買という深刻な問題も、長くの間、存在している悲劇である一つ。人の命の重さをこうも簡単に扱ってしまう背景は、いろいろな欲が絡まりあって複雑であるだろう。しかし、そんな複雑な問題をほうっておいてはいけない。
     
     多くの国々は、この問題を抱えており、日本もただ事ではない。先進国である日本。世界の見本となる平和国家として、この問題は大きな問題の一つである。
     
    (資料:2007年3月3日 読売新聞『UAE 広がる人身売買被害』)